働く環境

抱えない介護

邦寿会における「抱えない介護」の取り組みについて

「職場における腰痛予防対策指針」(厚生労働省、平成25年6月18日) により、「福祉用具(機器・道具)を積極的に使用すること」、「移乗介助、入浴介助及び排泄介助における対象者の抱上げは、労働者の腰部に著しく負担がかかることから、全介助の必要な対象者には、リフト等を積極的に使用することとし、原則として人力による人の抱上げは行わせないこと。また、対象者が座位保持できる場合にはスライディングボード等の使用、立位保持できる場合にはスタンディングマシーン等の使用を含めて検討し、対象者に適した方法で移乗介助を行わせること」が明記されたことを受け、邦寿会においても利用者の安全や看護・介護職の腰痛などを予防するため、リフト等の福祉機器を積極的に活用する事としました。
2017年12月「介護技術プロジェクト」を発足、2018年1月には先駆的に取り組んでおられる施設にプロジェクトメンバーが研修に行き、抱えない介護の考え方から実際の機器を使用しての実習を行いました。その後、高殿苑では一部リフトの使用を先行しておりましたが、改めて機器使用基準、マニュアルの見直しを行い、勉強会や研修を経て、2018年4月1日 邦寿会の職員は、ご利用者に対してはもちろんのこと職員にとっても安全な環境を確保するため、「持ち上げない・ 抱えあげない」を合言葉に、自らの身体的負担を軽減し、より 安全に利用者支援を行う事を目的に、『ノーリフティング宣言』を掲げ、抱えない介護に取組んでいます。

ノーリフティング宣言

私たち邦寿会の職員は、ご利用者に対してはもちろんのこと職員にとっても安全な環境を確保するため、「持ち上げない・抱えあげない」を合言葉に、自らの身体的負担を軽減し、より安全に利用者支援を行います。

【制定:2018年4月1日】

【 前 文 】

高齢者施設で働く私たちは、まず自らが健康体であることが求められます。今後は、当施設で働く職員が介護技術の「基」として取り組むよう、同宣言を表明します。

【 条 文 】

  1. 私たちは、止むを得ない場合を除き、ちから任せでご利用者の身体を持ち上げません。
    ※ちから任せの介助による腰痛を予防し、ご利用者側の「持ち上げられる」ことによる緊張を緩和します。
  2. 私たちは、介護を不自然な姿勢や、ちから任せで行わない為に必要な補助器具・福祉用具を適切に使用します。
    ※リフト、スライドボード、スライディングシートを必要に応じて使用します。
  3. 私たちは、ご利用者の主体性を優先し、可能な限り自力の移動を促します。
    ※できることをして頂くことで、ご本人のADLの低下を予防します。
  4. 私たちは、移動・移乗の技術向上を目指し、継続して教育・訓練をおこないます。

浴室天井走行リフト

移乗用床走行リフト

排泄用スリングシート

スライディングシート

スライディングボート

スタンディングリフト